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もしも地球上に太陽をつくったら一体どんな現象が起きるのか?

太陽光発電の普及は日本だけではなく、世界的に拡大しています。

これまでの原子力や火力発電などの化石燃料をメインとした発電から、太陽光をはじめとした、風力、バイオマス発電などの自然による、再生可能エネルギーの発電へと意向しています。

エコが盛んなヨーロッパにおいては、ヨーロッパ全体の30%以上が再生可能エネルギーを利用しています。

今後はますます太陽光発電が普及していくでしょう。

でも…。

むしろ地球上で太陽のようなものをつくって、そのままそのエネルギーを利用したほうが早いんじゃない?
と思う人もいるのではないでしょうか。

というわけで今回は『もしも地球上で太陽をつくったら、一体何が起きるのか』をご紹介します!実はスゴいことが起きてしまうのです…。

太陽の構造

まず、太陽をつくるにはその構造を知る必要があります。

太陽の構造はこのようになっています。

直径は約140万キロで、地球の約109倍もあります。太陽の重力によって超圧縮された中心部は高温・高密度で、水素原子核がヘリウム原子核に変わる核融合が常におき続けています。

この核融合は、あと50億年以上は続くと考えられており、太陽は現在のまま輝きつづけるとみられています。

「彩層」による影響

では、地球で太陽をつくったらどうなるのでしょうか。
もしも直径10m程度のわずかな太陽をつくったとしたらいったいどうなるのでしょうか。

地球では… 甚大な被害が発生します。

ではいったいどのような影響がでるのか。
まずは彩層からの影響からご説明します。

彩層は太陽表面の外側にあり、6000~20000度という超高温です。
しかし、そのプラズマ密度は地球の大気の100万分の1しかないので、ただの真空になります。

ただし…

プラズマ密度が大きく異なることにより、地球の大気が真空部分を満たそうと一気に流れこみ、TNT爆弾12kg相当にもなる高圧衝撃波が発生します。

周囲の家や建物のガラスは粉々に破壊され、人間は鼓膜が破裂し、さらに内臓器官の多くも破壊されてしまいます。

「光球」による影響

では次に光球がどのような影響をもたらすのか。

光球は太陽の光を生み出している部分で、彩層の下側にあり、温度は摂氏5000度以上にもなります。

まず、光球は彩層のように大爆発することはありません。

ただし…

地球から見える太陽の数百万倍にも及ぶ明るさを放ち、わずか数ミリ秒という時間で周囲一体を燃やし尽くします。

ただ、燃焼時間が極めて短いので全てが燃え尽きるということはありませんが、人間は全身に及ぶ火傷と失明。さらに周囲には有害なガスが発生します。

「放射層」による影響

次は放射層です。
放射層は太陽の中心核の周辺部分で、なんと摂氏約2,000,000度もあります。

もう…よくわかりませんね。

例射層はプラズマをとどめておくための圧力がなくなると、核兵器の動力と類似した物質が爆発します。

その周辺にあるものは跡形もなく消え去ってしまいます。
ただ核兵器とは違い、放射性物質は発生しません。

「中心核」による影響

次は中心核です。
中心核は太陽の中心部のことで、温度は摂氏15,000,000度もあります。
さらにもう違いがよくわかりませんね…

ではこれも一軒家サイズの中心核をつくった場合。

中心核は超高密度物質であるため、大気による膨張で第二の太陽と変貌します。
さらにどんどん温度が高くなり、半径300km以内にあるものは全てが燃え尽きます。

その後、4000万tのTNT爆弾相当に至る人類史上最大の核兵器となり超爆発します。
爆発により生じた衝撃波は地球上を何周もして全てに完全なる終わりを告げてくれます。よって、人類は地球上のどこにいても助かりません。

さらに、爆発により生じた塵によって地球上の大気は全て覆われます。
これにより地球は4度目の全球凍結状態を迎え、数千万年もの間続きます。

まとめ

いかがだったでしょうか。
太陽には凄まじいエネルギーがあることがわかったかと思います。

​太陽から149,600,000 kmも離れているのに、その光で発電ができるのですから本当にスゴイですね。

しかし。

たとえ人類の化学がいくら進んだとしても、地球上で太陽をつくることなんてことは絶対にあってはならないことなのです。

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